入院中の今だからこそ、ご紹介したい曲をご紹介。
この歌はたぶんずっと長い間、入院している青年が主人公。
病室の窓から見える山の上にひとりの女性がいて、彼は彼女に仄かな想いを抱いている。
彼はいつも思っている。
この窓から外に飛び出し、彼女を抱きしめたい。
僕が彼女を幸せにしたい。
でも実際の自分にはなにもできない。
でも、彼女を失いたくない。
何にも持っていない僕だけど、この愛だけは失いたくない・・・
そんな歌じゃないかと思う。

実際に入院して4日目ともなると、兎に角、このベッドから外に出たくなる。
自分は今なにをしているのか?
このまま昔いた場所に戻れないのか?
不安になる。
年を食って、たった4日間、入院しただけの私でもそうなのだ。
生まれて殆どを病室で過ごしたり、長く入院している方は、もっと辛いんじゃないだろうか。
小さな窓から見える この世界が僕のすべて
空の青さはわかるけど 空の広さはわからない
『窓』の冒頭の歌詞だ。
この青年は空の広さを知っている。
実感はできないけど、体験したことがなくてわからないけど、たぶん空は、外の世界はもっともっと広いと知っている。
だから辛いんだ。
松山千春って人はあんなに口が悪いのに、どうしてこんなにあたたかい歌を書くんだろう。
こんなに人の気持ちを汲んだ歌がかけるのに、どうしてあんなに尖がった物言いをするんだろう。
ぼくらはテレや、不安や、怒りや、歓びや・・・もろもろの感情で言葉をうまく使えなくなることがある。
言わんでもいいことを云ったり、言わなきゃいけないことを言い逃したりする。
テレビやマスコミはその失言や失敗を取り上げてはその人すべてのような報道をして、正義面を気取るが、なんとも薄っぺらい。
言葉は武器にもなれば、凶器にもなる。
松山千春の『窓』。YouTubeを探しましたが、松山千春さんご本人や版元発信の音源は見当たりませんでした。
CDでぜひ聴いてくださいね♪