先日閉会した『MUSIC AWARDS JAPAN』。
ポップスに非ず、ロックに非ず、フォークに非ず、ラップやブルース、ジャズでもない。
ジャンルを飛び越え、貪欲に好きな旋律を取り込み、楽器にもこだわらない。エレクトリックでも、アコースティックでも。
イメージする音色を一直線に求める。
ジャンルを決めるとすれば、きっと『Mrs. GREEN APPLE』であり、『藤井風』であり、『YOASOBI』になる
・・・今を生きる令和の音楽は『〇〇のような音楽』ではなく、『●●の音楽』だった。
それがCROSSOVER(クロスオーヴァー)であり、FUSION(フュージョン)だった。
クロスオーヴァーとフュージョン、いずれも『越境』『融合』の意味を持つ。
クロスオーヴァーは1970年代半ばに登場した。ジャズを基盤にしつつ、ロック、ソウル、ファンク、ラテンなどの要素を取り入れた音楽スタイルだ。フュージョンは、クロスオーヴァーの流れを受けて1970年代の終末頃から現れた。
ジャズ・フュージョンとも呼ばれ、ジャズの特徴である即興演奏を基盤にしつつも、メロディーラインを大切にし、電子楽器、シンセサイザー、エレキギターや電子ピアノ(後のキーボード)などを多用。
華やかで煌めくような音楽を生み出した。
ラジオのテーマ曲や、トレンディドラマやスポーツ番組おBGMでは今なお、よく聞く音楽スタイルだ。
若いアーティストが令和のクロスオーヴァーを体現する現在。
1970~1980年代にシティポップと共にムーブメントとなったクロスオーヴァー&フュージョンの人気が復活している。
そんな中、こんな企画も発表された!
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ジャパニーズ・フュージョン ’70s-’80’s
-CROSSOVER CITY-(CD全5枚)
選曲と解説執筆を担当されたのは栗本斉さん。
Writer兼選曲家で、ラジオや機内放送の選曲などを手がけて、クラシックや映画音楽、ラテン、ブラジル音楽、ロック&ポップス、シティポップまで幅広い知識を持つ人物だ。
特にシティポップでは多くの書籍を執筆され、大家と言っても過言ではない活躍をされている。
上記シリーズには、メジャーな楽曲だけでなく、廃盤CDの収録曲やネット未配信の楽曲も数多く含まれている。
それこそ世間の評価を気にせず、栗本さん自身の視点で選曲した作品と言える。
ライナーノーツんの栗本さんの解説と共に楽しんで戴きたい。
日本でのフュージョン人気は極めて高く、シャカタクの『ナイト・バーズ』や、F1のテーマ曲にもなったT-SQUAREの『Truth』など、今聴いても気持ちが湧き立つ音楽も数多い。
下記にオススメ・アーティストを紹介しておくので、今一度!『FUSION & CROSSOVER の世界』に酔いしれていただきたい。
《参考 オススメ・フュージョン》
▷ シャカタク(Shakatak)ベスト全曲集
▷ カシオペア(CASIOPEA)初期ベスト
▷ 高中正義ベスト全曲集
▷ THE SQUARE / T-SQUARE ベスト全曲集