消費税減税反対・・・どうして???

消費税減税反対・・・どうして??? 健康と食事
消費税減税反対、なぜ?

 飲食料品に関する消費税減税が、閣議決定し、実現に向けて進むことになりました。
 一方で、この減税案には、野党だけでなく、与党内部からも多くの反対の声が挙がっています。中には、前衆議院選挙で飲食料品の消費税減税を自ら叫んでおられた方や、消費税減税を訴え続けてきた野党も含まれています。
これはなぜなのか? 整理してみたいと思います。

飲食料品の消費税『0』は自民党の公約???
消費税減税に反対する議員さんたち。なぜ?

消費税減税反対。なぜ?

 まず事実確認ですが、実のところ自民党さんは、2026年2月の選挙中は消費税減税を公約とは明言されていません。
「飲食料品は、2年間に限り消費税の対象としないことについて、今後『国民会議』において、財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速します」と述べただけです。ただ『飲食料品は』『2年間』『国民会議において』『実現に向けた検討』というキーワードが、消費税減税が公約であるという認識を多くの国民に与えました。
 さらに選挙後の社会保障国民会議において、自民党は『食料品の消費税率ゼロ』の公約実現を明記し、6月16日の税調小委員会では、『有権者は2年間の消費税ゼロと受け止めている』という発言が出席議員からあったとされます。有権者が『思い込んでいる』ことを背景に選挙が行われた実際を認識しておられるように感じられます。
 今回、高市政権が、下記に示すようなさまざまな問題があってなお、『飲食料品の消費税ゼロ(正しくは消費税1%+現金給付)』をめざす背景には、国民に対する『公約順守』が重要な意味を持ってるように思います。

 選挙で選ばれた代理人(代議士)が、国民に成り代わって政治を行うのが代理制民主主義(代議制民主主義)です。有権者と代理人を繋ぐ存在である『公約』を無視するようだと、代議士は自らの存在を否定することになります。


それでもなお、消費税減税に反対する議員さんがいるのはなぜか、
5つに整理してみます。

1.減税効果が期待できない!?

 飲食料品の消費税減税で期待されるのは、飲食料品の価格低下による、物価高対策と景気向上だと思います。
 ところが消費税減税が必ずしも飲食料品の価格低下に結びつかないという予測があります。これまでデフレ傾向の強かった日本では必ずしも原料費や資材費、運送費などの高騰がすべて価格に反映されてきたわけではありません。けっこうな額を企業努力(従業員の給料据置やステルス値上げを含む)で凌いできました。価格決定権を持つ企業では、7%の消費税減税額すべてを、価格反映させるとは限りません。価格は4%だけ下げ、3%は従業員の給料UPや設備投資に回す可能性もあり得ます。
 価格が下がらないと物価高対策や景気向上には十分な効果が見込めない、だから減税より給付金が効果的だという判断です。
 選挙前の自民党や、新党みらいなどは概ねこちらの考え方だったと記憶しています。

2.消費税の再引き上げは至難の業!

 消費税は現在、社会保障費の恒久財源となっています。1989年に初めて消費税3%を導入した竹下内閣、5%に値上げした橋本内閣は次の選挙で大敗しています。飲食料品のみとはいえ消費税を『0』にすると年間約5兆円の税収が減少するため、2年後の再引き上げは財政上、現時点では必須の課題となります。
 野党の反対や、国民の思いを考えると、将来に禍根を残すということは言うまでもありません。特に長年、消費税導入に取り組んでこられた議員さんや、親の苦労を見て育った世襲議員さんにはこの考えが強いかもしれません。

3.財源確保が未確定

 これは特に賛否両論がある意見です。円安効果で税収は上振れ状態だし、NPOへの援助やさまざまな補助金など無駄も多いので、5兆円×2年間ならなんとかなる、という考え方は確かにあります。一方で円安は海外から防衛品や資材を調達する際はマイナスに働くから、必ずしも安心できないという財務省など財政規律派の意見も否定はできないでしょう。
 一部野党からは、ノルウェーの政府年金基金やシンガポールのテマセク、アブダビ投資庁などを参考に、日本版政府系ファンド(Japan Fund)を運営すればいい、という案も出ています。魅力的な提案ですが、株式はやはり得もすれば損もします。私が無知なのかもしれませんが、毎年、確実に5兆円の利益を出すには、けっこうな規模になると思います。あまり大きな期待をかけるのは危険な気がします。皆さんは如何考えられるでしょうか?

4.税率変更や消費税の複数税率は企業のコストUPに繋がる

 税理士や公認会計士出身の代議士さんに多い考え方だと思います。私どもも昔、カラオケ用ののど飴や金箔入りの酢昆布などを販売していたので、二重税率はけっこう面倒くさかったです。スーパーやコンビニなどシステム変更や社員教育が必要な会社では、コスト負担も馬鹿にならないと思います。また2年で再変更となると、対応したと思ったらすぐに再対応なので正直腹が立つ気がします。商品によっては税が変わると価格シールを貼りなおすところもあります。税務処理もややこしくなりがちです。実務面からみると安易な消費税変更は避けたい気もします。

5.反高市政権!?

 非常に子供っぽい理由にも感じますが、SNSやテレビコメンターが語るこの理由は否定しづらい気がします。人間ですから、正直ある気がします。「とりあえず反対しとこう」「もともと公約やないのに勝手に突っ走りやがって!」なんて感情が先にあって、そのうえで先述の1~4のような理由を後付けされた人も・・・まぁあるかもしれません。


 今回の『飲食料品の消費税実質ゼロ』政策の是非は、正直やってみないとわからない面も含め、賛否両論あると思います。
 ただ記事冒頭に書かせて戴いたように、代議士が公約を簡単に変えるようだと代理制民主主義は成立しません。一党独裁や絶対王政よりは今の政治体制が良いと考える人が日本では殆どだと思います。
 2月の衆議院選挙や2025年7月の参議院選挙で消費税減税を公約にしたが、今は消費税減税に反対されている議員さんは、『なぜ意見を変更するのか』を丁寧に説明して戴きたく思う次第です。
 あと外部環境や価値観が目まぐるしく変化する時代ですので、これは私たちのビジネスにもいえることでしょうが、決めたことはあまり悩まず、速やかに実施したほうがいいのかもしれませんね♪

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