今、若い人の間ではブレイキンなどストリート系のダンスやTikTokダンスが人気のようです。私たちが若い頃ならブレイク・ダンスや、古い表現ですがディスコ・ダンス、ユーロビートやハウス全盛の頃にはパラパラなんてのもありました。
ストリート系ダンスの主流は、リズムの強い音楽に合わせて身体全体を大きく使い、ビートへの反応や即興性を重視します。動きは直線的でスピード感があり、個性の表現やカメラ映えも大切な要素です。
一方、日本舞踊は間(ま)と呼吸を大切にします。重心を低く保ち、『舞』由来の滑らかで円を描くような動きに、『踊り』の上下運動が加わります。物語性のある所作(振り)で、季節感や情緒を、心情を『演じる』ことが主眼になります。

どちらがいいとか、悪いとかではなく、異なる魅力があります。
共にこの多趣味時代を生き抜いて、後世に伝わってもらいたいものです。
そんな日本舞踊ですが、今回、入門編とも云うべき新舞踊=演歌舞踊/歌謡舞踊の振付DVDが2種類、発表されました。
(詳細は各商品ページをご覧ください。名称か画像をクリック)

歌謡舞踊振付DVD
歌謡舞踊の振付&踊り方 -南部蝉しぐれ-(DVD+カセット)
1.南部蝉しぐれ(福田こうへい)
2.博多山笠女節(長山洋子)
3.お吉花無情(笹みどり)
4.辰巳の左褄(西尾夕紀)
5.築地明石町(小野由紀子)
6.見上げてごらん夜の星を(坂本九)

歌謡舞踊振付DVD
歌謡舞踊の振付&踊り方 -また君に恋してる-(DVD+カセット)
1.人生夢太鼓(冠二郎)
2.玄海船歌(氷川きよし)
3.また君に恋してる(坂本冬美)
4.コキリコの里(成世昌平)
5.さくら月夜(真木柚布子)
6.ふたりの大漁節(坂本冬美)
今回の選曲の特徴は、まずなによりDVDでは入手困難だった動画映像の商品化にあります。
『辰巳の左褄』『見上げてごらん夜の星を』『人生夢太鼓』『また君に恋してる』の4曲は、VHS時代には商品化されていましたが、DVD化が見送られていた楽曲です。
日本舞踊を踊られる方が、歌謡舞踊や演歌舞踊をされる際、気にされるのは次の2点かと思います。
1.振付がしやすいか?
2.観客が喜んでくれるか?
1は単純に技術的な問題です。先述のように日本舞踊は『振り』があります。演じるわけですから演じる対象があるわけです。桜が散るを見てものの儚さを知るシーンなら、桜の散る様子や、桜の散るさまを寂しく眺める人を思い浮かべる『振り』をつけます。けれど心情ばかりを歌いつらねる歌詞だとなかなか振付が上手くいかない場合もあるようです。
より重要なのは2です。これには舞踊家自身が踊りたい曲かということも含まれるのですが、やはり観客の多くがよく知っている曲や、何を歌っているかわかりやすい曲が選ばれることが多いです。知っている曲は容易に盛り上がれますし、初めて聴いた曲でも、あぁ恋人との別れの歌だな、故郷のお母さんを思っての歌だな、維新の志士の心意気を歌っているんだな、など、歌の大意がわかると観客も舞踊家も、楽しみやすくなると思います。
今回復活した4曲はすべて1か2、若しくはその両方の要素を備えています。
新舞踊は、古典楽曲を踊るに較べれば振付も比較的簡単なことが多く、健康にもいいと云われています。身体全体を使い、呼吸や間を大切にするので、体調を整えるにもよいのです。ぜひあなたも、試しに挑戦してみては如何でしょうか。


