国際法ってどんな法律?

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 近頃、テレビのワイドショーではやたらに『国際法違反』という言葉が出てきます。
それでは『国際法とはなにか?』
民法や刑法のように条文はあるのでしょうか?
『国際法違反』という以上、どの国際法に、どのように違反しているのか、明白にしないのは不思議に思い、ちょっと調べてみました。


1.国際法とはなにか

 端的に言えば、国際法とは『国家間の関係を秩序づけるための法体系』と云えます。国同士が如何に振る舞うべきかを定めており、国家や国際機関がその対象ですが、状況に応じて個人や企業も対象になる場合があります。
 国際法には大きく2種類あります。『条約』『国際慣習法』です。
 『条約』は、国家が署名・批准して初めて拘束力を持つ明確な約束事を指します。例えば国連憲章やジュネーブ条約、気候変動枠組条約などが挙げられます。つまりこの条約に基づく国際法は批准していない国家にはなんの制約も持ちません。有名な核不拡散条約を例にとれば、国連安全保障理事会常任理事国5か国(米ロ中英仏)は正式な条約締結国でかつ核保有を認められていますが、インド、パキスタン、イスラエルは未批准の核保有国、北朝鮮は条約を脱退した核保有国となります。
 『国際慣習法』長年の慣行が法として認められたものです。領海は12海里や、外交官の不逮捕特権、民族自決の原則などがこれにあたります。もともとは条文がない不文律ですが、近年は法典化されることもあります。例えばソウルの日本大使館前の少女像建設で話題になった『外交関係に関するウィーン条約』などがこれに当たり、国際司法裁判所(ICJ)などの判決文もこれに準じます。


2.国際法と国内法はどこが違うのか?

 国際法は戦争や平和だけでなく、人権や人道、環境保護、経済や貿易、領土領海や宇宙などにも及びます。例えば軍人捕虜の虐待禁止などもあります。ただ『自衛隊は軍ではない』と規定されている為、もし自衛隊員が捕虜になった場合、どんな扱いを受けるか、テレビマスコミでは勝手に各国の軍隊に準じるだろうと推測していますが、そこはあいまいなままです。
 国内法と異なり、強制力がないのも大きな違いです。世界政府や世界警察は存在しません。ロシアのウクライナ侵攻や、中国のウイグルやチベット民族への弾圧、近頃のアメリカの軍事行動、イランの核兵器開発、イスラエルの執拗なガザ攻撃、ハマスやヒズボラの破壊活動など、大国や反政府組織がルールを破った場合、強制的に処罰することは難しいと云えます。
 また『条約』は、先述のとおり『合意に基づく』取決です。国家や国際機関は、自らが同意した条約にのみ縛られます。


3.国際法は守らねばならないのか?

 それでは国際法は守られることはないのか、といえばそうとも言いきれない面もあります。
 国際社会の信用、他国からの経済制裁、国際世論、国際裁判所の判断、等が影響する場合もあります。しかし国際裁判所は被告、原告、それぞれが裁判に同意することが必要ですし、経済制裁や国際世論をものともしない大国にとっては、制約にならないこともしばしばです。


 残念なことですが、正しいことを行うには実力が必要だ、ということは、国際関係でも、私たち個人の関係でも変わらないようです。日本の経済力が相対的に低下し、近隣国家が軍事力を増強する中、正義をやみくもに唱えるだけでは危険すぎると語る人々の意見も、正しいか正しくないかを超えて、現実に即した道理が通っていることではあると思います。
 日々の暮らしが大変で、そんなことまで気が回らない私たちですが、ときには一考してみるのも大切かもしれませんね。

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