皆さんは『三人の会』というユニットをご存知でしょうか?
昭和歌謡を牽引した、村田英雄、三橋美智也、春日八郎が結成したグループです。
この同年代、同時期に活躍した三人は、互いにライバルとして意識しながらも深い友情で結ばれていたといわれています。晩年には、三人での共演や企画が増え、後の『三人の会』の活動に繋がったと云われています。
三人で協力して制作したCD-BOXもあります。
昭和懐メロ名曲集・三人の会
三橋美智也・村田英雄・春日八郎(CD5枚組/送料サービス)
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浪曲師出身の村田英雄は、力強い節回しと劇的な表現で『男の生き様』を歌い切りました。『無法松の一生』『人生劇場』『王将』『皆の衆』など、声の芯にある張りと気迫は、聴く者の胸をまっすぐ射抜きました。まさに『男の歌』でした。
三橋美智也は、民謡で鍛えた確かな技術と柔らかな声色が魅力でした。哀しみも喜びも澄んだ響きに変えてしまう稀有な歌手で、『あゝ新選組』『あの娘が泣いてる波止場』『哀愁列車』『古城』などは、三橋さんの名前は知らずとも聴いたことがある曲だと思います。
春日八郎は哀愁の歌声で一時代を築いた歌手でした。朗々と歌い上げる中に、語り掛けるような温かさを感じさせる。『赤いランプの終列車』『お富さん』『別れの一本杉』『ロザリオの島』など、胸に染み入るような歌がたくさんあります。

『三人の会』の活動は、必ずしも大きなムーブメントにはなったわけではありません。けれど大物歌手同士の共演や、MCの掛け合い、コラボでの歌唱など、現在のミュージックショウなどに繋がる試みもたくさんありました。
また、村田英雄さんは晩年、糖尿病の重い合併症により、1996年に右足膝下、2000年に左足を切断されましたが、それでも車椅子で舞台に立ち続けられました。村田さんが「声が出る限り歌う」 という信念を貫き通した背景には、三橋美智也さん・春日八郎さんとの深い友情と『最後まで歌い抜く』という誓いがあったと云われています。
精神論と云えばそうなのかもしれませんが、昭和はそんな心意気で生き抜く人たちがまだまだたくさんおられた時代だったように思います。



