景気が悪いんじゃない。時代が変わったのかも・・・

てんちょ-の時事放談 時事放談 -世間色々-
てんちょ-時事放談

今日は少しボヤキを書かせてもらいたいと思います。
男のボヤキはみっともないとは知っています。
不快に感じる方は読み飛ばしていただければ、と思います。

 今朝、大切な取引先から、廃業しようと思っている旨、連絡を戴きました。長年、楽譜を卸して戴いているお店です。私の代になって取引量も増え、仕事以外でもいろいろ人生の先輩としてアドバイスいただいた方でした。
 私も一時、会社勤めをしていたのでより感じるのですが、零細規模の経営者というのは行く道を見失いがちです。特にさまざまな理由で従業員数が減ってくると、判断が偏ったり、感性が固定化しがちになります。その時直言して下さる、年配の取引業者さんはとてもありがたいものです。この楽譜屋のおじさんは私にとってそういう存在でした。
黒字廃業の知らせ

黒字廃業の知らせ

 昨年から今年にかけて、京都では小規模な零細事業者の廃業が目立っています。中小企業までいかない、町のお店や、会社組織でも10人未満の事業者ですので、テレビなどで統計が示されることないのですか、人知れず消滅していっています。
 少し調べてみると、2025年の京都府下の休廃業・解散件数は 1,259件で過去最多。3年連続で1,000件超の高止まりをしています。全国規模でも休廃業の 9割以上が小規模事業者(従業員数4人以下)となっています。

 理由は、人手不足、物価高による仕入高騰、後継者不在。京都ではこれにインバウンド変調政策の煽りが加わります。
 廃業や解散となった事業者の7割は70歳以上の高齢者が占めます。本人は70歳未満でも、飲食店や物販店舗に多い家族経営だと、親世代の高齢化や死亡が事業の継続を難しくします。弊店のような業種では、仕入先のメーカーや問屋の業務縮小や倒産、飲食業なら先述の原価高騰、で売るものがない状態に追い込まれているのです。

惜しまれての廃業

惜しまれての廃業

 昔は京都の台所と呼ばれた錦商店街。昨年末、こちらでは京都人なら殆どの人が知っている蒲鉾の名店やお豆の専門店など、老舗の廃業が目立ちました。
 実のところ近頃では京都人は錦商店街では物を買いません。完全に観光化してしまい、通れない道になっているのです。
 コロナ前には時折見かけた、料亭の若手が不足の食材を買いに走る光景もほぼ見られないそうです。また寿司3カンで3,000円近いなど海外観光客にのみ照準を絞った、私たちから言えばアコギな値付の店が幅を利かすようになり、
『無駄金を惜しみ、使うときはきちんと使う』
という昔ながらの教育を受けた京都人は錦に寄りつかなくなりました。悪く云えば目端のきかない、よく言えば誠実に地道な商売を貫く店は、こうなってくると商売が続かなくなります。

 2025の京都における黒字廃業は50.6%。この割合は2024年よりやや減少しているそうです。つまり急速に収益性が悪化し、先に述べた高齢化や後継者不在、先行きの絶望感から、廃業を決断するに至ったケースが多いのです。今日、連絡をいただいた楽譜屋さんも赤字ではありませんでした。けれど体調を急に崩されたことをきっかけに、匙を投げてしまわれました。
 時代の変化が人々の価値観に変化を与え、町の姿を変えてこうとしています。
 今回、私はとても大切な先輩を失います。3年前には苦手でしたが、目標でもあった5歳上の同業者が廃業しました。
 寂しさを感じずにはおれません。

タイトルとURLをコピーしました