四代目 三遊亭萬橘師匠の新作CDが発売されました。さっそく聴いてみたところ、なかなかに面白いです。ぜひお聴きください!
収録演目は、『親子酒』『化物使い』『二階ぞめき』『ぼんぼん唄』の4つ。
『ぼんぼん酒』以外は、聞いたことがある人も多いと思います。
親子酒は禁酒の約束をした父と息子の話。息子が仕事に行っているうちに、親父さんや奥さんと飲み始めてしまい、へべれけに。息子に叱られる!と思って身構えてると、帰ってきた息子もへべれけだった・・・というまぁ実際の我々にもよくある話です。夫婦のやり取りがほほえましいやら、あほくさいやら、人気のある噺ですが、萬橘流は一癖違います。
萬橘師匠は、この息子の方にスポットをあてるのです。親父に誓いを破る物語あれば、息子に物語がなかろうはずもなし。
酒さえ飲まねば堅物の息子ですが、取引先の社長が大の酒好き。酒飲みの親父の子だからさぞ飲むだろうと、近くの酒屋に言い含めておりまあした。
商談も終わり、さぁ飲もか、という矢先、息子は「親父と禁酒の約束をしました。飲めません!」と云い放つ。飲めよ・・・飲まない・・・飲めんのか・・・飲めないんです・・・一杯飲んで考えよう・・・だから飲めないって・・・。商談より遥かに厳しいやり取りの末・・・。ってな話です。
もう一作、好きなのはコレ。私は勉強不足で初めて聞いた噺でした。子供が欲しくてたまらない夫婦。いろいろ試してみたけど授からない。友達の子はどんどん大きくなって、可愛い盛りに。遂に決心して夫が願掛けいに行ったところ、帰りに3歳ぐらいの迷子の女の子に出逢います。人だかりの中、いくら声をかけても親は出てこない。夫はふとこれは天が願いを叶えてくれたと思い込み、家に連れて帰ります。妻は初めは叱りますが、子どもを見ているうちに手放せなくなってしまいます。
それから1年。ひろ子と名付けられた子供はぐんぐん成長します。或る日、友達と遊ぶひろ子が口ずさんだぼんぼん唄。
その唄を聴いたとき、夫はふと我にかえります。自分がこの1年間、すごく幸せだった間、ひろ子の本当の両親は、どんなに辛く、心配しただろうか。自分が幸せだった分、その辛さが身に染みます。
妻はそれでも今更ひろ子を手放せない、と言い張ります。夫が語る幸せだった1年間の想い出。ここがイイ。
どんなに二人がひろ子を愛したか、慈しんだか・・・それでも・・・。
最後のおち。数年後、娘がおばあちゃんに話す、じぶんちだけのお盆の風習。育ての親の愛情に思いを馳せます。
ひととせかぎりのおやなれど いついつまでもすこやかなれと 願いをこめる 盆のかんざし
人使いが荒く偏屈な隠居が、妖怪たちをこき使う『化物使い』、ワカ旦那の夜遊びを止めようと番頭が仕立てた一世一代の大仕掛け『二階ぞめき』の2作も、定番ながら独特のアレンジで聴きごたえありです。ぜひお楽しみください。
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