遂に始まった衆議院選挙。
今回はいくつもの対立軸を感じることができます。
▷ 【SNS&Youtube】 vs【 オールドマスコミ】
▷ 【浮動票】 vs 【組織票】
▷ 【親米派】 vs 【親中派】
▷ 【選挙への興味】 vs 【冬の寒さ】・・・などなど
正しい正しくないは兎も角、パッと思いつくだけで、いくらでも思いつきます。
良くも悪くも今回の選挙、興味深いものになりそうです。
選挙と云うと毎回、タレント議員が話題になります。本気で政治に取り組もうと志す方ももちろんおられますし、知名度目当てでうまくおだてられ立候補される方もおられます。大切な仕事を降板して出馬し、選挙にも落選されてそのまま引退、なんて方もおられます。
このタレント議員の先駆けとも云われたのが、噺家の立川談志師匠です。彼が初めて国政選挙に出馬したのは1969年の衆議院選挙でした。
当時、立川談志は33歳。若手真打四天王の筆頭として、古今亭志ん朝、三遊亭圓楽(五代)、春風亭柳朝(五代) or 月の家圓鏡(五代)と共に寄席を湧かせていました。人気TV番組『笑点』を立ち上げ、初代司会者も務めていました。まさ若手噺家として全盛を極めていました。
出馬の背景には、当時の硬直化した政治に対する不満や、「自分のような異端が政治の世界に飛び込むことで、風穴を開けたい」という野心があったと云われています。彼は以前から政治への関心が非常に高く、落語家としての名声を利用して自身の政治的理想を実現しようとする試みでもあったようです。
旧東京都第8区(中野区&杉並区)に 無所属で出馬した談志師匠でしたが、この時は惜しくも落選。しかし2年後の参議院議員選挙にて全国区で初当選を果たしました。その後、第2次田中角栄内閣で沖縄開発庁政務次官に任命されますが、不適切発言でわずか36日間で辞任に追い込まれました。
下記CDには、落語3演目に加え、1969年初出馬時の『衆議院選挙政見放送』『立会演説会』『街頭応援最終日』『落選会見』が収録されています。
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立川談志 衆議院選挙戦&落語
(CD2枚組)
詳細確認&ご注文
立川談志の国政選挙出馬と議員活動は、政治の在り方やその後の選挙スタイルにいくつかの大きな変化と影響を与えました。
第1に、大衆への知名度が選挙の大きな武器になることを実証し、タレント候補の先駆けとなったことが挙げられます。
以降、各政党は有名人を積極的に候補者に擁立。比例代表制導入後は必ずすべき一手となった感があります。
第2に、 政治の『大衆化』と『日常化』が挙げられます。談志は国会議員当選後も、寄席やテレビ出演を続け、政治の話を落語や漫談のネタとして大衆に届けました。今まで殿上人が遠くで勝手にやってた印象だった国会や政治を、庶民が身近に感じる、批判的に笑う文化を醸成したことは、立川談志の大いなる功績だったと思います。
第3に、従来の政治的マナーやルールを逸脱した言動や行動は、硬直した政治への刺激となりました。一方で、先述の不適切発言による沖縄開発庁政務次官早期辞任は政治家に対する監視の厳格化に繋がったとも云われます。

談志師匠は『落語は人間の業の肯定である』という哲学を持っておられたと聞きます。監視の厳格化により、政治家の資質として極端に清廉潔白が求められる風潮のきっかけとなり、政治家の人間臭さを否定するような風潮が生まれたことは、談志師匠にとっては皮肉な結果だったようにも思います。
今回の衆議院選挙、私たちの日本の運命にも大きく影響しそうなので、他人事とは言えませんが、少し距離を置いて眺めてみると、今まで気づかなかったものが見えてくるかもしれませんね。
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