富野由悠季アニメ主題歌集-機動戦士ガンダムetc- 発売!

オススメの音楽/福山雅治 NOW MUSIC!-聴いてみて-
オススメの音楽/福山雅治

『機動戦士ガンダム』を生み出したアニメ監督・富野由悠季(本名:富野喜幸)。
彼が監督を務めたテレビアニメの主題歌(TVサイズ)を全44曲収録したCDの取扱いを開始しました。

富野由悠季 TVアニソン主題歌全集44 -初収録アニメソング多数-(CD)

富野由悠季アニソン主題歌全集

富野由悠季 TVアニソン主題歌全集44
 富野アニメというと『ガンダム』シリーズが有名ですが、日本サンライズの初期作『無敵超人ザンボット3』やガンダムの後番組『伝説巨神イデオン』『聖戦士ダンバイン』などもよく知られています。古くからのアニメファンには『海のトリトン』『勇者ライディーン(前半2クールのみ)』などが印象に残っている人は多いでしょう。
 TVサイズ音源は諸事情のため、放映後に販売終了になることも多いようです。本作でも、『エルガイム -Time for L-GAIM-(重戦機エルガイム)』『サイレント・ヴォイス(機動戦士ガンダムZZ)』『海のトリトン』など初CD化となるTVサイズ音源が18曲もあります。一部はマスターが既に破棄されており、映像マスターより音源を収録しています。
収録曲&ご注文


富野由悠季のアニメはなにが違ったのか?
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伝説巨神イデオン

 富野アニメ最大の特徴は、視聴者を子ども扱いしなかったことにあります。
 富乃さんは大学卒業後、虫プロ、タツノコプロなどでアニメの基本やアイディアを培われる一方、「富野が絵コンテ千本切りを目論んでいる」と陰口をたたかれるほど多くの絵コンテ制作をされました。絵コンテとは、映像の流れをコマ割りで描いたアニメの設計図のことです。
 富野さんの場合、徐々にヒューマニックな人間ドラマを重視したコンテが増えていったようで、初のチーフディレクタ-となった『海のトリトン』では、この富野イムズがはっきりと現れます。『海のトリトン』はポセイドン族により滅亡に瀕したトリトン族の生き残り・トリトンが海の平和を守るためポセイドン族を倒すという話なのですが、最後の最後で大どんでん返しが起こります。当時は視聴率が伸び悩み2クールで終了しましたが、後に人気が再燃。今では伝説のアニメの一つに数えられています。富野アニメの最高傑作『機動戦士ガンダム(1st ガンダム)』も同様の運命を辿りました。早期打切り→再放送で人気再燃→映画化、という流れです。
 これは富野アニメが、ロボットやアクションに焦点を当てず、個々のキャラクターが織りなす人間模様、感情の激突を最大の見どころとして描いているからに他なりません。再放送を見た時、子どもたちは間違いなく大人に近づいています。初放送時には気づかなかった奥行きの深さ、面白さに気づくのです。
 富野アニメの特徴、それは子供も一人の人間=大人へなる途中の人間と認め、侮ったりせず、大人も考えこむ人間ドラマを提供したことにあります。アニメはただの手法でしかなかったのです。


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 富野アニメの主題歌は、強いメッセージ性があり、作品世界を音楽からも構築しようとするこだわりが顕著だと云われます。これは富乃さん自身が『井荻麟(いおぎ・りん)』名義で数多く作詞していることでもうかがえます。作品のテーマや哲学を歌詞に直接反映させ、世界観を補完/構築していきます。アニメの物語が、歌詞に反映しているといっていいかもしれません。

 例えば『伝説巨神イデオン』『復活のイデオン』には
『スペース・ランナウェイ 逃げ切れるか 生きのびる 熱い吐息』という一節があります。

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イデオンは『滅び』と『救済』がテーマです。「逃げ切れるか」という問いかけは、人知を超えた力=イデと相互不理解による絶滅の危機から逃れられない人類の宿命を示唆しています。「生きることへの執着と絶望」という作品の重いテーマが冒頭から突きつけると共に、根幹である『人類の業』と『祈り』を直接言葉にし、歌の中に潜ませています。
 『戦闘メカ ザブングル』のオープニング『疾風ザブングル』では
『あきらめないのが 掟さ 命がけなら 道理もひっこむ』と歌います。ザブングルの舞台・惑星ゾラには『3日逃げ切ればどんな罪も許される』という掟(アイアンギア)があります。『既存の倫理や常識よりも、個人の意志とバイタリティが世界を変える』。明るくポップだった『ザブングル』らしく、富野アニメのポジティブな側面が強調されています。

 さらに 『聖戦士ダンバイン』のオープニング『ダンバインとぶ』では
『オーラロードが 開かれた 殺しあう心 呼び寄せて』。ファンタジー世界であるバイストンウェルに、戦火を持ち込むのは人間の負の感情(闘争本能)を指摘し、『戦争の本質は人間の内面にある』ことを示唆します。つまり富野アニメの主題歌や挿入歌は、それ自身がアニメ全体を包み込み、メッセージ性を高める役割を果たしているように思うのです。


 と、まぁいろいろ知ったようなことをほざいてまいりましたが、要するに私がまだ大人未満だった頃、けっこう腹に残ったのが富野アニメでした。
 私自身は『1st ガンダム』以降は徐々にアニメを見なくなったのですが、友人の中には深く嵌っていた人がたくさんいました。大人になり見直す機会を得ると、当時気づかなかったことも多い作品群でした。
 実のところ、私が富野アニメで今でも好きなのは『海のトリトン』と『無敵超人ザンボット3』でした。『無敵超人ザンボット3』の人間爆弾の回、当時はよく夢に見ました。人間がひどくつまらないものに思えたのを覚えています。
 昔、心を動かされたアニメや歌、映画などが、あなたにもあると思います。今、改めて鑑賞すると、当時とはまた違う印象や、感想を持つことが多いものです。見えなかったものが見える、感じられなかったものを感じる、聴こえなかった物語の声が聴こえる、それはとても、素敵なことだと今では思っています。