今さら聞けない! NHKのスクランブル化って?

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近頃よく聞く『NHKのスクランブル化』
正しくは『NHKへのスクランブル放送導入』とはどういう意味なのか?
頻繁に使ううちになんとなくわかった気になっている表現というのはけっこう多いものです。


スクランブル放送とは?

スクランブル放送とは、放送信号に暗号化処理を施すことで、特定の契約者以外が映像や音声を正常に視聴できないようにする仕組みです。
送信する映像や音声をわざと乱れた状態にして放送する一方、正当な契約者のみに専用デコーダー(解読機)やB-CASカードなどのICカードを付与。
正当な契約者のみが送信データを正常な状態で視聴できるようにします。
日本ではWOWOWやスカパー!などの有料チャンネルが、このスクランブル放送の技術を軸に運営されています。


NHKの受信料は今どんな状況なの?

一般的には地上契約なら1,100円/月、衛星契約なら2,200円/月となります。
地域や支払方法で若干変化が生じます。テレビを持たないネット視聴『NHK ONE』のみでも受信料支払い対象となります。
ちなみに中国などでもNHKは視聴できますが、こちらは無料になっています。

受信契約は世帯単位になります。
2026年の一般世帯数は約5,500万世帯~5,600万世帯と推測されています。
日本の人口は減少傾向ですが、世帯数は上昇傾向にあり、2030年は5,773万世帯に達すると予測されています。
しかし受信契約件数は、2019年度末の4,212万件をピークに減少傾向にあり、2025年9月末で4,043万、全国支払率は約78~80%前後と推計されます。
秋田や新潟、岩手など地方では93~96%ですが、都市部である東京や大阪は60%代中盤、沖縄に至っては46%となっています。
受信契約数の減少と、滞納率の上昇は年々、急激に進んでおり、NHKは対策センター新設や、未払世帯への民事手続き(支払督促)強化などを進めています。


なぜNHK受信料を払いたくない人が増加しているのか

受信契約数の減少や滞納率の増加がなぜ起きるのか、次の3つが大きな要因と云われています。

1. テレビ離れと視聴実態の乖離
若年層中心に、テレビを持たない、NHKを全く見ない人も増えています。
Netflixや有料チャンネルが普及する中、「見ていないものにお金を払う」ことに違和感を覚える人が増えています。

2. 受信料徴収強化への反発
もともとNHKの訪問集金には不正契約強要(明らかにテレビがないのに国民の義務と欺いて受信契約を結ばせる、衛星放送が映らないのに衛星契約を結ばせる)や、訪問集金会社経由で個人情報が漏洩するなど、非難が多くありました。
2023年秋に原則廃止となりましたが、代替として導入された『受信料特別対策センター』を中心とする集金システム、加えて3倍に達する割増請求制度が、国民のNHK離れを加速させました。

3. 公共放送としての信頼と透明性
度重なる不祥事、報道の公平性に対する疑問、ネット業務への不透明な投資拡大などが、NHKが『公共放送』として適切に運用されていないのではないかという疑惑を国民に与えたようです。
『NHKのスクランブル化』が議論される際、反対派の中には『公平な負担による公共放送の維持』という、NHKの本来果たすべき役割を声高らかに述べる方も多いですが、問題は、『NHKが公共放送としての役割を果たしていない』と判断する国民が増え続けていることにあります。
紅白出場歌手の選定方法や、子会社乱立による成果物の独占など、国民の利益ではなくNHKとNHK社員の利益を優先している、日本国を反って貶めている、という意見も散見します。


世界を見渡すと、情報が混在、乱立する現代社会だからこそ、公共放送の価値が見直される傾向にあるようです。
一方でその費用捻出は困難に見舞われており、対応は国毎にさまざまです。
社会インフラとして全世帯負担に移行したドイツやスイス、スウェーデン、オーストリア。
ネット配信を強化し、受信料徴収額増大をめざすイギリスBBCや日本のNHK
フランスは受信料を廃止し税徴収で運営。韓国やオーストラリアは広告やコンテンツ販売などを工夫しています。
ちなみにアメリカはトランプ大統領の公共放送への連邦政府交付金打切により公共放送協会 (CPB)が解散を発表。地方局が運営危機に直面するなど少し他国とは異なる方向性で進んでいます。
確かにNHKが制作するドキュメンタリーやドラマ、討論番組の多くは、映像は美しく、脚本は作り込まれ、討論の進め方も学ぶべきものが多い良作が多いと思います。
職員の能力の高さ、資金の潤沢さにも支えられていることは間違いないでしょう。
ただ、それにしても運営の仕方や判断の仕方、公共放送であるより利益追求の姿勢が目立つ・・・ひどい、ひどすぎる・・・というのが根底にある気がします。
そういう不満を、法律で無理矢理抑えてきた結果、
「もういいや。それなら見なくてもいいや。スクランブル放送で見たい奴だけ見ろよ」
という結論に達した結果、現在のスクランブル放送移行論やNHK不要論が生まれてきているのかもしれません。
ぜひ日本国の為の、日本人が信頼でき誇りに思える、公共放送・NHKを、これからも目指して戴ければ、と思います。

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