ナンセンス落語の名手、昔昔亭桃太郎(せきせきてい・ももたろう)師匠が、12月28日、都内の病院で敗血症御ため亡くなられました。
享年81歳。ご冥福をお祈りいたします。
落語は本来、起承転結があり、その筋書きの中で人間の可笑しみ、面白みを楽しむものです。
ですから『芝浜』や『文吉元結』など笑いより人情をアピールした噺もあれば、『真景累ヶ淵』や『牡丹燈籠』などの複雑なストーリーの怪談物も生まれてきました。
昔昔亭桃太郎が得意とするナンセンス落語は、そういった起承転結、論理的な笑いの過程をあえて行わず、『間』や空気感、繰り返し、不一致な言動などで、笑いそのものを追求していきます。
特に昔昔亭桃太郎の落語は、この『間』や『呼吸』、桃太郎独特のポーカーフェイス、突拍子もない展開、などを、持ち前の感性と経験で繰り出しており、究極の笑い、笑いそのものの演芸ということができるかもしれません。
昔昔亭桃太郎以外のナンセンス落語の達人と云えば、まず桃太郎の師匠・五代目 春風亭柳昇がおられます。
「春風亭柳昇と云えば、私のことでございます」というマクラを今も覚えておられる方が多いでしょう。
新作落語の草分け的存在である三遊亭圓丈もナンセンス落語の名手です。突然、SFや非現実社会をぶちこんでくるハチャメチャさ。そのまま呑み込んでこそ楽しめる落語です。
先にこのブログで紹介した瀧川鯉昇も桃太郎とよく似たナンセンス技の名手です。
高座に上がってから噺に入るまでの『無言の間』は有名で、ただその無言に笑ってしまう、その観客との呼吸を測るという点で、桃太郎師匠の『間』の笑いと似たものを感じます。
桃太郎、鯉昇のお二は『まるごと落語会のDVD』にも出演されています。
それを見ると、お二人が、登場するだけで笑いが生まれる稀有なフラの持ち主だとよく実感できます。
ほんとに落語をする気があるのか?と疑問を持つよなやる気のない脱力風情から、時折チクチクリとした毒を放つのです。
古典落語の魅せ方も3人とは異なる味があります。
柳昇や圓丈は基本、新作落語一本です。鯉昇は古典落語をきちんと演じつつも、随所にナンセンスなくすぐりを挿入します。
桃太郎師匠は?・・・というと古典落語の骨組、設定だけを活かし、中身は自分流のナンセンス落語にとっかえてしまいます。
古典落語の換骨奪胎は桃太郎師匠が『唯一無二の噺家』と云われる所以かもしれません。
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