
展示会『夢と仏教』表面
西本願寺さまの正面、龍谷ミュージアムでは、現在、特別展『仏教と夢 -ガンダーラから日本まで-』が開催されています。
開催期間も残り3週間となりましたが、非常に人気の高い展示会と聞きますのでご紹介します。
ちなみに龍谷ミュージアムさまは、浄土真宗本願寺派さま、龍谷大学さまに縁づく施設です。
しかし、展示内容は浄土真宗や浄土教由来に偏らず、仏教や宗教観という広い視野を心掛けておられるようです。
ご門徒以外の他宗/他教の信者さまや無宗教の方にも、文化展示としてお楽しみ戴ければと存じます。
【 名称 】特別展『仏教と夢 -ガンダーラから日本まで-』
【開催時期】2025年9月20日 ~ 11月24日
【開館時間】午前10時 ~ 午後5時(但し入館は午後4時30分まで)
【 休館日 】 毎週月曜日(但し11月24日は開館)
【 入館料 】 一般 1,600円 / 高校&大学生 900円 / 小学&中学生 500円(前売/団体割引あり)
【展示内容】夢と霊験譚 / 仏教経典に説かれる夢 / 玄奘三蔵や東南アジアの高僧らが見た夢 / 儀礼と夢 / 夢と聖地
【開催時期】2025年9月20日 ~ 11月24日
【開館時間】午前10時 ~ 午後5時(但し入館は午後4時30分まで)
【 休館日 】 毎週月曜日(但し11月24日は開館)
【 入館料 】 一般 1,600円 / 高校&大学生 900円 / 小学&中学生 500円(前売/団体割引あり)
【展示内容】夢と霊験譚 / 仏教経典に説かれる夢 / 玄奘三蔵や東南アジアの高僧らが見た夢 / 儀礼と夢 / 夢と聖地
仏教の『夢』は単なる幻想ではなく、啓示や修行、象徴の手段として重要な意味を持っています。
⑴ 例えばお釈迦さまの母・摩耶夫人は、白い象が体内に入る夢=托胎霊夢を見て、お釈迦さまを身籠ります。
⑵ 親鸞聖人は六角堂参籠の際、救世観音が夢枕に立ち、それを契機に法然上人の元に赴かれました。
⑶『阿難七夢経』には、仏弟子・阿難陀の『七つの夢』の話が記されています。
五濁悪世=劫濁(時代の乱れ)、見濁(誤った思想)、煩悩濁(欲望の増大)、衆生濁(人々の品性低下)、命濁(寿命の短
縮)到来と仏法衰退を予見する内容だったとされます。

このような夢と宗教との関りは他教にも見られます。
例えばキリスト教(&ユダヤ教)の聖典・旧約聖書には、兄に妬まれ、売られたヨハネが、夢の啓示を手掛かりにエジプトで出世する話があります。
預言者マホメットも、たびたび夢を通じてアッラーの啓示を受けたことがコーランに記されています。
ユング派心理学の権威・河合隼雄先生は、夢を『心の全体性』へ続く通路と捉えられました。
人間の心には『意識(自我)』と『無意識』が存在し、統合されることで真の自己が現れる、この真の自己こそ『心の全体性』であり、自己(Self)だと考えました。
人間は『夢』を通じて、自らの深層心理と向き合うことができ、『心の全体性』に到達するこの対話が重要だと説かれています。
とりわけ日本人には、合理的な自我だけでなく、曖昧さや象徴性を含む無意識との対話が重要だと説かれています。
ユングは、夢は無意識の象徴であり、個人の内的葛藤や成長の可能性を映し出すものだと考えられていたようです。
人間の心には『意識(自我)』と『無意識』が存在し、統合されることで真の自己が現れる、この真の自己こそ『心の全体性』であり、自己(Self)だと考えました。
人間は『夢』を通じて、自らの深層心理と向き合うことができ、『心の全体性』に到達するこの対話が重要だと説かれています。
とりわけ日本人には、合理的な自我だけでなく、曖昧さや象徴性を含む無意識との対話が重要だと説かれています。
ユングは、夢は無意識の象徴であり、個人の内的葛藤や成長の可能性を映し出すものだと考えられていたようです。
後わずかの期間ですが、特別展『仏教と夢 -ガンダーラから日本まで-』ぜひお楽しみください。

展示会『夢と仏教』裏面




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