今日10月9日は『さんぽの日』だそうです。
「て(10)く(9)てく」と読む語呂合わせから、東京商工会議所渋谷支部・シブヤ散歩会議さんが発案。
渋谷とその周辺地域を『歩いて楽しむ街』として再発見、再活性化しようという目的で、2015年(平成27年)に、一般社団法人・日本記念日協会より正式に認定。
日本記念日協会にも登録され、正式な日本の記念日になっています。
『散歩(さんぽ)とはなにか?』と調べてみますと、気晴らしや健康などのために、てくてく・ぶらぶらと歩くことだとのこと。
自宅や滞在場所周辺を、とりとめもなく歩く。
そこが健康づくりという明確な目的意識に基づき、やや速足で歩くウォーキングとは根本的に異なるといいます。
渋谷には、明治の文豪・国木田独歩の住まいがあるのですが、代表作『武蔵野』には既に『散歩』という言葉が登場していますから、シブヤと『さんぽ』はけっこう長いお付き合いをしているようです。
京都もまた『散歩(さんぽ)』と親和性の高い町として知られます。
京都では、『散歩』は単なる移動や健康のための行為ではなく、歴史・文化・自然・人の営みをゆっくり味わう『体験』そのものになっています。
例えば、京都の町は、平安京以来の条坊制の名残(一条、二条、三条など十条まで続く)が残っており、碁盤の目状に整備されています。
この都市の形状は、今は亡き唐の都・長安(現在の西安)や漢の都・洛陽を模しています。
また現代的なカフェやショップのすぐ隣に、千年続く寺院や町家が並びます。
道を歩くだけで過去と現在が交叉する京都は、『散歩』すること自体が観光なのです。
今年は短そうですが、京都もそろそろ紅葉の秋を迎えます。
京都を訪れる方、もしよろしければ、時間をたっぷりとっていただき、京の街並みをそぞろ歩いて戴ければと存じます。
『初めて出会う京都』に気づかれるかもしれません。






