金子みすゞ 童謡CD 新作発売!

金子みすゞ童謡集CD/ちひろ 音楽を語ってみた
金子みすゞ童謡集CD/ちひろ
金子みすずの歌が聞こえる / ちひろ

金子みすずの歌 / ちひろ

金子みすゞ(金子みすず)の童謡詩に曲をつけた新作CDが発売されました。
作曲と歌唱は山口県長門市の歌手『ちひろ』さん。
ちひろさんはこれまでにも多くの金子みすゞ作品を手がけられ、今年の春には金子みすゞアンバサダーにも就任されています。

金子みすゞさんのことは多くの文献で紹介されていますので、少しちひろさんについてご紹介したいと思います。
本名は藤井千尋さん。京都市内の病院で誕生後、小中高と山口県で過ごされました。
京都の花園大学社会福祉学科を卒業されましたが、卒論テーマは『老人福祉と音楽療法』だったそうです。
その後、作曲家、歌手として活動を拡げられました。
『金子みすゞを歌う』
それがちひろさんのライフワークであることに間違いないのですが、歎異抄や九條武子の詩、万葉集の詩に曲をつけ、歌うなど、今も昔も変わらぬ人間の心底をもう一度、多くの人と分かち合う活動をしてこられました。
ちひろが歌う金子みすずの詩/CD

ちひろが歌う金子みすずの詩/CD

これは私個人の感想ですが、どんなに科学が進み、文明が進歩し、価値観が変わったように見えたとしても、実のところ人間の幸せのゴールは変わらないように思います。
私たちはただただ居心地のいい場所や空間で、笑顔で生きれれば、それでいいのです。
お金も、友人も、愛も、地位も、名誉も、すべてのものは自分自身が笑顔で世に棲むために必要なものにすぎません。
そのことは『歎異抄』が執筆された鎌倉時代も、九條武子さんが生きた明治・大正も、万葉集が編纂された奈良時代も、もちろん金子みすゞが生きた大正から昭和初期も、なにひとつ変わっていません。
だから遺された詩に共鳴し、多くの人と感動や想いを共有するちひろさんの歌は、実は過去と現在を繋ぐ歌でもあるような気がします。

ちひろが歌う金子みすずの詩/CD

ちひろが歌う金子みすずの詩/CD

ちひろさんの歌は、けっして今流行りのテクニカルな歌ではありません。
裏声を駆使したり、ビブラートを際立たせたり、プロだから陰で駆使されてるかもしれませんが、それを前面には感じさせない。
詩の心を丁寧にすくい上げ、聴く人の心に静かに響き沁み込むように、優しさと深さを共有させる歌だと思います。
派手な歌は一瞬で人々を魅了しますが、飽きることもあります。
じっくり染み入る歌は何度も何度も聴いて、聴くたびに違う景色が広がっていく。

ちひろさんが歌う金子みすゞの歌、ぜひお聴きください。


【朗読】金子みすゞ / 金子みすず童謡詩集 -美しい町、空のかあさま、さみしい王女-(CD2枚組×全3巻/分売可能)

【朗読】金子みすゞ童謡詩集

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