お彼岸と言えば、「春のお彼岸(春分前後3日間)」なら『ぼたもち』、「秋のお彼岸(秋分前後3日間)」なら『おはぎ』をお供えし、味わうのが習わしです。

おはぎとぼたもち
それじゃ、『ぼたもち』と『おはぎ』は何が違うのか????
考え始めると眼が冴えて寝られないので調べてみました。
地域差がありますし、近年は同じものという認識もございます。
いずれも、もち米を炊いて軽くつぶし、丸め、中にあんこを入れるか、あんこで包むか、作り方も素材も同じです。
ただまあ、強いて言えば下記のような違いが見受けられるようです。
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1.呼び名の違い
春の『ぼたもち』は春に花が咲く牡丹、秋の『おはぎ』は秋に花が咲く萩が語源です。
1712年刊行の寺島良安の百科事典『和漢三才図会』には「牡丹餅および萩の花は形・色により名づく」とあり、春はぼたもち、秋はおはぎ、という呼び名が、既に共存していたことがうかがえます。

花札・萩に猪
2.形や大きさの違い
『ぼたもち』はやや大ぶりで丸い形の場合が多く、『おはぎ』はやや小ぶりで俵型に握ることも多いという傾向があるようです。
とはいえ、全国共通ではなく、呼び名以外はすべて同じということもあります。
下世話な小生などは、『萩』というと『猪』やなと即思い浮かびますが、花札の萩の花は赤。実際の萩の花は紫がかったピンクが常です。
小豆もずいぶん濃いですが、赤紫。
そんな見かけと季節がらもあり、萩の花 → おはぎ、と呼ばれるようになったのかもしれません。
ちなみに萩の一種、木萩は黄色い花をつけることで知られます。きな粉がついた『おはぎ』は木萩をイメージしてるのでしょうか(^^;
3.あんこの違い
『ぼたもち』と『おはぎ』の違いを『あんこ』に求める記載もございました。
春の『ぼたもち』はこしあん ・・・ 秋に収穫した小豆の皮は既に硬くなっているので、冬を越えた小豆をこして使った。
秋の『おはぎ』はつぶあん ・・・ 秋に収穫したばかりの小豆は皮も柔らかいので、つぶあんでも十分美味しかった。
という説があるようです。果たして本当なのでしょうか???
まず、小豆の赤は古来より『陽の色』とされ、災いを遠ざける力があると信じられていました。
あの世=彼岸と、この世=此岸が、もっとも近づくとされるお彼岸に、お墓や仏壇へにお供えすることで、先祖に感謝を伝え、霊を慰めることができました。
またお下がりを戴くことで、先祖と同じものを食すことになり、先祖との命のつながりを感じ、家族の無病息災を祈るという意味もあったようです。
もちろん、すべて言い訳で、当時貴重だった「砂糖にありつく」という算段もあったに違いありません。

今年や来年は、一般のコメの価格高騰により、もち米も高騰。おはぎの値段もうなぎ上りです。
それでも腹の足しになり、おいしくて、比較的安い『おはぎ』&『ぼたもち』。
来年も再来年も、はるか未来も、日本の食文化として残ってもらいたいものですね。
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