近頃、演歌アルバムを電話注文くださる方が増えています。
掲載商品数に上限があるWEBSHOPでは、ベストや全曲集中心の掲載になりますが、フレキシブルに対応できる電話やメールでは、マイナー曲の要望も戴きます(お調べ/ご提案は弊店でのご購入目的のみのご対応となります。予めご了承ください)
先日お尋ね戴いたのは長山洋子の『ありんことひまわり』のCD。
「えっ!? そんな曲知らんやん」と思ったのだが、調べてみると豪華版ベストに収録されていました。
働き者のアリ・アララと怠け者のアリ・ダララ。或る日、向日葵に恋してしまったダララ。
日課の昼寝も忘れ猛アタックを仕掛けます。
ダララの恋の病を心配したアララは後を追いますが、自分も向日葵に恋してしまい・・・。
ところが季節が変わり北風が吹き始めると向日葵は枯れてしまう。
失恋の痛手に加え、風邪まで引いてしまったアララとダララは巣に戻ると寝込んでしまう。
というコミック系だが少し切ない歌です。長山の厚みのビブラートが効いたヴォーカルが、おかしみの中の哀=切なさを楽しませてくれます。
NHK『みんなのうた』には多くの有名歌手や実力派ヴォーカルがさりげなく参加します。
これはアーティストたちにとって下記のようなチャンスがあるからだと、言われています。
1.幅広い世代へのアピール
『みんなのうた』は子供向番組の印象がありますが、実は全世代向として制作されています。
歌手にとってもいつも接点が少ない年齢層にアピールするチャンスにもなります。
『みんなのうた』はポップス・演歌・ロック・クラシック・民族音楽などジャンルを超えた音楽が放送されます。
長山洋子さんなら津軽三味線の演奏力を活かした民謡調の歌や重厚な歌謡演歌、小粋で活気のある音頭調の歌が人気ですが、『ありんことひまわり』のようなコミック調/童話調の音楽に挑戦したりもできるのです。
3.全国ネットのNHKの影響力
『みんなのうた』は放送回数が多く、視聴範囲も広いので、地域的にも年齢的にも広範囲にリスナーを得られる。
特に『山口さんちのツトム君』『およげたいやきくん』『クラリネットこわしちゃった』『WAになっておどろう』など子供が気に入り、その後スタンダード・ナンバーになった曲も多い。
4.歌手生活の記念碑であり、幅を広げるきっかけに!
少し前に紹介した『ギターケースの中の僕』の中嶋ユキノさんのように『みんなのうた』での歌唱を一つの目標にしている方も多くおられます。
若手歌手には登竜門、ベテランや実力派には可能性へのチャレンジとなるようです。
長山洋子さんの『ありんことひまわり』以外にも、有名歌手が歌ってヒットした『みんなのうた』はたくさんあります。
後にV6で大ヒットした『WAになっておどろう』は、もともとこの『みんなのうた』でAGHARTAこと角松敏生が歌いました。
何曲か、下記に紹介しておきます。
↓
竹内まりや『アップル・パップル・プリンセス』1981
財津和夫『切手のないおくりもの』1982
大貫妙子『メトロポリタン美術館』1984
八神純子『ピアノとわたし』1991
玉置浩二『愛だったんだよ』1998
夏川りみ『花になる』2000
椎名林檎『りんごのうた』2003
奥華子『恋つぼみ』2006
宇多田ヒカル『ぼくはくま』2006
アンジェラ・アキ『手紙~拝啓 十五の君へ~』2008
いきものがかり『YELL』2009
EXILE ATSUSHI『桜の季節』2014
上白石萌音『あなたの声』2017
薬師丸ひろ子『窓』2018
中嶋ユキノ『ギターの中の僕』2021




