日本の新しいガールズグループ『HANA』が好調なスタートを切っている。
4月末にデビューシングル『ROSE』、6月初めに『Blue Jeans』を立て続けに発売。
共にBillboard Japan Hot 100で1位を獲得し、K-POPに肉薄する勢いを見せている。
2008年時点で29.8%を占めていた欧米POPが0.3%しかないことを考えると、K-POPが欧米Popを駆逐した格好だ。
ただ一方でBTSやBLACK PINKなど超一流の歌手を除くと、ここ1年ほどK-POP人気には陰りが見えている気もする。
これは個人的見解だが。K-POPの弱点はダンスドリブンなスタイルに偏りがちな事ではないだろうか?

ダンスドリブンとは、ダンスをパフォーマンスの中心に据え、ダンス主導で視覚的にも音楽的にも強いインパクトを与える手法だ。
歌が上手いか下手かはともかく、ダンスを引き立てるための要素となる。
ダンス、歌唱、ビジュアル、世界観までも徹底的に作り込まれたK-POPは完成されたステージで観客を魅了するが、近年は総合力が不十分なグループも見受けられる。
加えて日本の番組制作者には韓国推しの方も少なくない。
どうしても基準が甘くなる。
もともと完成度の高さが魅力のK-POPだ。
よく似たスタイルであれば、熟達し、日本市場にも慣れている先行組に凱歌が上がる。後発組はまだまだ・・・という印象を与える。
HANAはこのK-POPの長所と弱点をよく理解してプロデュースされているように思う。
プロデューサーのちゃんみなは、日本人の父と韓国人の母を持つ。
幼い頃から日本と韓国を行き来して生活している。
彼女はトリリンガル・ラッパーとして知られ、そのルーツから経験した差別や偏見を歌詞として表現してきた。
日本歌謡界のメッセージ性ある歌詞への共感性の高さと、韓国ショービジネスの魅せるステージへのこだわりを共に知っている。
HANAの7人のメンバーは24歳から16歳まで幅広い年齢層から選抜されている。
CHIKA、MOMOKA、KOHARU、MAHINAは日本出身だが、NAOKOは5歳でチから日本に移住、YURIは母方の家系がフィリピンにルーツを持つという。
JISOOは仁川出身の韓国人だ。
この人選はHANAが設立時点で、海外市場進出を前提にしていることを意味するだろう。K-POPの手法だ。
韓国の人口は約5000万人、日本の半分にも満たない。
推し活に多額の出費ができる層はさらに限定される。
韓国エンターティメント事業の成功には海外進出が必須だが、高齢化や所得格差が急拡大する日本でも同様の対応が必要になっている。
またHANAのダンスやヴォーカル・トレーニングの手法はK-POP指揮を模倣していることが多いようだ。
作曲家や振付師に韓国出身の方が用いられることも多く、衣装やビジュアル演出、ミュージックビデオの撮影スタイルはK-POPのそれだ。
一方で違いもある。
一番の違いは『歌』そのものへの傾斜だろう。
『歌詞』と『メロディーライン』を大切にし、抒情性あふれる、親しみやすい楽曲が持ち味だ。
日本人には受け入れやすく、海外市場ではK-POPのダンスドリブン系パフォーマンスとの差別化に繋がる期待がある。
現時点で日本語と英語をミックスした歌詞が多いのは、K-POPからのお知恵拝借だろう。
昔、イギリスのカルチャークラブの『The War Song(戦争のうた)』で「戦争反対!」という日本語が歌詞に含まれており、それだけで身近に感じたのを覚えている。
『歌』自身が持つ物語性が、7人の個性と響き合い、それぞれの違いと共通性がくっきりと浮かび上がる。
7人それぞれが魅力的にキラキラ輝きを増すことで、ALL『HANA』も新たな輝きを増していく。
それが狙いなのではないだろうか。
せっかくの日本発信なのだから、日本的なプラス・アルファを加えて、ぜひ成功してほしい。
アルバムが発売されたら、弊店ホームページにも掲載するので、ぜひご購入くださいね(^^)
★ シングル盤も、ご注文いただければ通信販売可能です。興味のある方はお気軽にどうぞ。


