清水焼香炉の話(1) – 清水焼-

ゆったりタイム(清水焼について) その他のジャンル
ゆったりタイム -清水焼-
弊店は浄土真宗や浄土宗、禅宗各派などのお経や御詠歌、ご法話の録音/商品化、販売に携わってまいりました。
そのご縁で、お香/線香や香炉などの陶磁器も取扱いさせて戴いております。
本日は京都を代表する清水焼香炉を少しご紹介させて戴きます。
第一弾の今回は、『清水焼について』のお話です。

《参考》お線香とお部屋の香り & 香炉と香立て

清水焼香炉・白釉鳥獣戯画

清水焼・白釉鳥獣戯画

清水焼とは?

清水焼は、京都五条坂の清水寺周辺で発展した陶磁器を指します。
京都の焼き物の歴史は1200年以上前の奈良時代の書物に起源を求めることができますが、清水焼そのものは江戸時代初期に起源があると云われています。
毎年、川端五条から東山五条までの通り沿いで8月初旬に開催される『(五条若宮)陶器市』や、主要な産地である山科区の清水焼団地一帯で開始される『清水焼の郷まつり』では手頃な価格で購入できます。

清水焼香炉 青交趾六瓢:洸春窯

清水焼香炉 青交趾六瓢

清水焼には、これといった特定の様式がありません。
しいて言えば『繊細な絵付けと優美な造形美』清水寺周辺の窯元で製造された、という2点が特徴として挙げられるでしょうか。
古来、京都には日本全国から優れた職人や素材が集まるうえ、デザインを担当する絵師にも事欠きませんでした。
文化の中心地であったことが、造形、絵付ともにさまざまな技法を取り入れることに繋がり、多様性を生み出したと云えます。

 清水焼香炉 乾山手紅白椿

清水焼 乾山手紅白椿

実用性と芸術性の共存ということも清水焼の特徴だと思います。
弊店で取り扱う香炉だけでなく、茶道具や食器もすべて日常使いの器です。
一方で野々村仁清や尾形乾山らの名工たちが築いた美意識が、今も息づいています。

野々村仁清はもともと丹波の陶工でしたが、入洛後は茶器の制作に勤しみ、錦手と呼ばれる華やかで絢爛、優雅な色絵陶器を生み出しました。
尾形乾山は仁清の直弟子で、画家の尾形光琳の弟です。
弊店では多くの乾山手の香炉を扱っていますが、乾山手は尾形乾山を意識した装飾様式と考えて戴けるとよいかと存じます。

清水焼香炉 釉彩舞鴨脚

清水焼香炉 釉彩舞鴨脚

最後に清水焼の最も大きな特徴は、ほとんどの工程が手仕事であることです。
手仕事の魅力は、全く同じものは二つとない『一期一会の器』が生まれることに尽きます。
窯元の職人の技と心が込められた唯一無比の逸品は、お客さまに使い込んで戴くことで、独特の風合が生まれ、お香の香りが移り、あなただけの逸品へと成長します。

後継者不足や大量生産品との競合で、希少価値が増す清水焼香炉ですが、若手作家による新しい表現や、海外展開に向けた意匠の工夫なども試みられており、伝統と革新が共存する『生きた工芸文化』と評価されています。

《追伸 京焼との違いはなに?》
『京焼』は京都で作られる陶磁器全般を指します。
『清水焼』は先述のとおり清水寺周辺(五条坂)で発展し、現在は主に清水焼団地を主な産地とする陶磁器です。
異論もあると存じますが、京焼の中に清水焼があるという表現も可能かもしれません。
清水焼以外の京焼には、粟田口焼、音羽焼、修学院焼、などが挙げられます。

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